12
4
THU

SNS

【さらしなパン・フェ】なつかしくてやさしい味わい─会津の恵みが詰まったこだわりの手作りパン
あいづ

【さらしなパン・フェ】なつかしくてやさしい味わい─会津の恵みが詰まったこだわりの手作りパン

「ごっつぉLIFEグルメ」では、各エリアでご登場いただいた皆さんから地元の熱愛グルメをご紹介いただきます。
今回は、磐梯酒造の桑原 大(くわばら だい)さんからご紹介いただいた
磐梯町にある「自家製パン工房 さらしなパン・フェ(以下さらしなパン・フェ)」さんです。

私がおすすめします!

桑原 大さん

会津

磐梯酒造

桑原 大さん

桑原さんの記事はこちら

おすすめポイント

ご夫婦で定年後に始めたパン屋さんで、パンを焼いている奥さまが私の妻と高校の同級生なんです。60歳を過ぎてから専門学校に通って技術を習得し、開業されたそうです。なかなかできることではありません。すごいことですよ!

パンもおいしくて、家族でよく買いに行きます。春先には、うちの酒粕を使った焼菓子を作ってもらっているんですよ。パンが売り切れることが多いので、早めの時間帯に行ってみてください。

静かな住宅街に佇む隠れ家ベーカリーカフェ

桑原さんからご紹介いただいた「さらしなパン・フェ」があるのは、磐梯酒造から車で5分ほどの場所にある、更科団地(さらしなだんち)と呼ばれる住宅街です。

磐梯町は冬になると平均で60cm、多い時で1m以上の積雪がある豪雪地帯。12月下旬から3月中旬ごろまでは休業期間に入りますので、これから伺う方はご注意くださいね。

ごっつぉLIFE編集部が取材に訪れたのは晩秋の頃。坂道の途中、見上げると「自家製パン」と書かれたのぼり旗が。自然豊かな磐梯町の風景に溶け込む、ログハウスのような建物が目印です。建物の裏手に2台分の駐車場があります。

店名の「パン・フェ」は、パンとカフェを組み合わせて名付けたもの。ご夫婦で2021年6月にオープンし、今年で5年目を迎えた小さなベーカリーカフェです。SNSと口コミで評判が広がり、地元客のみならず千葉県や神奈川県など遠方からもパンを求めて訪れる人がいるのだとか!

お店の入口には、その日のおすすめパンやお菓子を紹介する立て看板が。定番からちょっと珍しい味わいまで、どれも食欲をそそるものばかりです。おいしそう~!

ドリンクメニューもあるので、ランチやティータイムとさまざまなシーンで利用OK

店内にはパンコーナーと5席のカフェスペースがあり、買ったパンをその場で味わうことができます。お天気の良い日には、外のテラス席でゆっくり過ごすのもおすすめです。

実はこの日、お昼すぎに伺うとすでにパンが完売!パンコーナーが空っぽで取材できない……なんてことがないように、ちゃんと事前に予約をしておいたんです。10時30分の開店から焼き立てのパンが順次並びますが、閉店時間前に売り切れることも多いそうなので、来店予定の方は電話予約が確実です。

会津の食材を使ったこだわりのパンたち

パンの種類は常時15種類ほど。一見シンプルに見えるパンも、実は一つひとつにこだわりが詰まっています。

「さらしな食パン(350円)」は、通常の一斤サイズだと食べきれないという声が多かったことから、小ぶりなサイズにしたもの。隠し味にはちみつと生クリーム、クリームチーズを加え、しっとり柔らかく焼き上げています。

人気の「白トリュフ会津山塩パン(270円)」は、ぜいたくな味と香りを楽しめる一品。会津山塩とは、磐梯山の麓にある温泉水から作られ、一般的な塩よりも粒が大きくまろやかな風味が特徴。その山塩にイタリア産の白トリュフをブレンドして、パンに使われています。

すべて会津産の野菜や果物を使用。
(写真左上)「ベーコンポテトパン(280円)」。
(写真右上)「会津アスパラパン(280円)」。
(写真左下)「シャインマスカットのブリオッシュ(280円)」。
(写真右下)「桃のブリオッシュ(300円)」
(時季によって店頭に並ぶパンが変わります)※ご提供画像

さらに特徴的なのは、会津の自然が育む旬の恵みを生かしたパンが並ぶことです。野菜や果物は、地元の農家から直接仕入れた新鮮なものを使用。豊かな土地で育った素材を生かし、会津ならではの味わいを楽しめます。季節ごとに使う食材が変わるため、訪れるたびに新しいおいしさに出会えるのも魅力です。

実際にいただいてみると、ふんわり柔らかな食感と、どこか懐かしくやさしい味わいが口いっぱいに広がります。食べ進めるほどに、一つひとつ丁寧に作られていることが伝わってきて、心まで温かくなるようなおいしさでした!

手前:バターが香る「マドレーヌ(200円)」。奥:ざっくりほろほろ食感の「米粉のスノーボール(300円)」。ちょっとした手土産やプレゼントにピッタリ

首都圏から会津へ、夫婦二人三脚で歩む第二の人生

パンとお菓子を焼くのは、会津若松市出身の後藤 郁子(ごとう いくこ)さん。長い間、首都圏で暮らしてきましたが、旦那さまの退職に伴い、会津地域に移住をしました。

後藤さんがパンとお菓子作りを学んだのは、なんと60歳を過ぎてから!会津に戻ってくる前に製菓専門学校に通い、努力を重ねて技術を身につけました。

「60歳を過ぎてまだまだ活躍したいという思いがあり、元々好きだったパン作りを学べる専門学校に通いました。その時は本当にお店を開業しようと思っていたわけではないのですが」と後藤さん。開業の後押しとなったのは、会津に戻ってきてからのことでした。

「何か新しいことを始めたい」と友人・知人に話を聞いてみると「気軽にお茶ができる場所がほしい」「おいしいパンが食べたい」との声が多かったことから、専門学校で学んだ知識と技術を活かしてベーカリーカフェを開店することを決心したそうです。

後藤さんがパンとお菓子の製造を、旦那さまがレジや袋詰め、陳列、POP作りを行い、夫婦二人三脚で営業しています。

パンを並べるカゴは旦那さまが手作りしたもの。優しく穏やかに奥さまを支える様子が素敵でした

「東京にいたときは気づかなかったんですが、移住してから改めて会津の良さを実感しています。野菜や果物のおいしさに加え、四季折々たくさんの種類が育てられていることも魅力。そして、水や空気もきれいで本当に豊かな場所です。原材料費は上がっていますが、素材の良さを生かしつつも、地域の暮らしに溶け込んだ日常に寄り添うパン屋でありたいですね」と素敵な笑顔を見せてくださいました。

また同店では、磐梯町の幼児クラブや児童クラブに向けて、月に数回、子どもたちのおやつとして手作りパンを提供。さらに、まちのイベントにも参加するなど、店舗の営業を越えた地域の人々とのつながりも大切にしているそうです。

パンに込めた会津の魅力と後藤さんご夫婦のあたたかな気持ちは、着実に地域の笑顔へと広がっています。

12月下旬から3月中旬ごろまでは雪のため休業期間に入りますが、再開する春頃には、磐梯酒造の搾りたての酒粕を使ったお菓子が登場する予定とのこと。春の訪れとともに、ぜひ味わってみてください。私もまた遊びに行きます!

さらしなパン・フェ

店名さらしなパン・フェ
住所福島県耶麻郡磐梯町更科堰下4638-172
地図
アクセス・JR磐越西線「磐梯町駅」より車で5分
・磐越自動車道「磐梯河東IC」より車で6分
営業時間10:30〜16:30 ※なくなり次第終了
定休日火・水・木曜 
※12月下旬から3月中旬ごろまでは雪のため休業。再開の告知はInstagramにて
電話番号080-6550-3619
SNSInstagram: https://www.instagram.com/sarasinapanfe/
備考駐車場-2台

※各種情報は原則記事公開時のものです。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

他のおすすめグルメを見る

12
4
THU

SNS

  • X
  • instagram