「ごっつぉLIFEグルメ」では、各エリアでご登場いただいた皆さんから地元の熱愛グルメをご紹介いただきます。
今回は庵地焼 旗野窯の旗野さん三姉妹 からご紹介いただいた、阿賀野市にある「食堂なみ丸」さんです。
私がおすすめします!

魚が自慢の海鮮食堂
旗野さん三姉妹からご紹介いただいた「食堂なみ丸」があるのは、阿賀野市の安田温泉「やすらぎ」のお隣。

お店はもともと店主・波多野康輔(はたのこうすけ)さんの義母が不定期で営業していたラーメン屋で、それを波多野さんが事業を承継する形で、食堂として再出発させました。

「食堂なみ丸」のオープンは昨年の10月。長年和食に携わってきた店主の波多野さんが、旬の食材と魚にこだわった和食のお店です。昼は食堂、夜は居酒屋として楽しめるスタイルで、基本は波多野さんが一人で切り盛りしています。
店内は最大15席で、昼夜とも満席になることも多いため、 お出かけの際は事前予約をおすすめします!また、駐車場はお店の前に2台停められる他、隣接する「やすらぎ」にも5台程度の駐車が可能です。

メニューもチェックしてみましょう。
昼は3種類から選ぶ形式で、夜は一品料理やコース料理を提供しています。壁に貼られた品書きには、定番メニューからその日のおすすめ料理が書かれています。


「常連さんの中には『お刺身と焼き物、揚げ物、煮物全部くっつけて!』といったご注文をされる方もいらっしゃいます。なるべくお客様の要望も取り入れたいと思っていますので『こんなものが食べたい』といったご希望や『おすすめは?』など、遠慮なく聞いていただけると嬉しいですね」と波多野さん。内容は仕入れによって変わるため、時にはその日しか食べることのできないメニューが登場する場合もあるそうなので、ぜひ気軽に尋ねてみましょう。
お得で豪快、新鮮で美味なる海鮮丼!
さて、25年来和食の料理人として活躍してきた波多野さんのこだわりは、前述の通り、なんといっても魚!なんです。
ランチメニューは潔く「なみ丸海鮮丼」、「得 なみ丸海鮮丼」、「日替わりお任せ定食」に絞り込まれていますが、ここはやはり海鮮丼……しかも2,000円の「得」を選ばずにはいられません!
だって旗野窯の旗野さんからも「せっかくお邪魔するなら、海鮮丼は『得』を」と言われていましたから……!
そんなわけで、取材当日は「得 なみ丸海鮮丼」をチョイスしました。

この日のネタは、スマガツオ、ヒラメ、佐渡の天然本マグロ、カツオ、タコ、アジ、ホタテ、南蛮エビ、そしてカニにウニまで乗っているではありませんか。

なんとも豪華です!
特に印象的だったのが「スマガツオ」。

「スマガツオは関西や九州方面で獲れることが多く、新潟での漁獲量は少ないそうなんですが、潮の流れの変化と共に新潟の市場にも登場するようになったと聞きます。カツオという名前ながら、全身がトロのようだと言われているんです」
なるほど〜!波多野さんと話していると、魚に詳しくなれちゃいますね!
他のネタでは、佐渡の天然本マグロは見事な赤身で、脂の乗り具合が絶妙!ヒラメとホタテは旨みが凝縮されていました。ご飯も程よく酢を利かせた酢飯で、お刺身によく合います!

ちなみに……「得 海鮮丼」と通常の「海鮮丼」の違いは、高級食材の有無、そして魚の枚数や部位にあるのだとか。確かに今回もカニとウニまで乗っていて、まさに「得」を実感しました!
そして、海鮮丼には必ず付いてくるのが、手作りのコロッケ。こちらは「昔ながらのポテトサラダコロッケ~おばあちゃんの味~」との愛称で、波多野さんのお祖母さまのレシピを忠実に再現したものなのだとか。

じゃがいも、挽肉、ソテーした玉ねぎのみというシンプルかつ昔懐かしさを感じるレシピで、素朴な味がたまりません。「じゃがいもは苦手だったのに、これなら食べられた」というお客さまもいるほどの隠れた人気メニューです。
市場通いを日課に、うまい魚をより身近に
月岡温泉の高級旅館で8年、新発田市内の料亭の姉妹店で7年、福島県会津の温泉宿でも修業を積み、和食を中心に25年以上のキャリアを築いてきた波多野さん。
「魚をさばくのが好きで、和食ベースの技術はこれまでの修業先で叩き込んでもらいました」と自負します。

うまい魚にこだわりたいからこそ、波多野さんが「食堂なみ丸」の開店以来、ずっと徹底しているのが毎朝の市場通い。
「毎朝5時ぐらいに自宅を出発して、5時半ぐらいには新潟市の中央卸売市場にいます」と波多野さん。市場へ通う生活を半年間続け、仲買人の方々との信頼関係を築きました。

「自分の店を持つタイミングで、絶対に毎朝市場へ行こうと自分の中で目標を決めたんです。半年続けた結果、仲買いの人たちからも声をかけてもらえるようになりましたし、おいしい魚なんかも教えてもらえるようになりました」
市場での出会いは魚だけにとどまりません。同じ魚でも産地や時期によって味が全く変わることへの驚きや発見を、波多野さんは日々感じているそうです。
波多野さんは調味料にも徹底的にこだわります。
醤油は「魚に負けない、かつ魚が際立つように」と厳選した新潟県産のものを、塩はある料理人から教えてもらったという「粉末状の笹川流れの塩」を使用するなど、新潟県産の素材も取り入れることもモットーです。
「料理の基本を大事にして、素材をシンプルにおいしく味わっていただくことを一番に考えています」と波多野さんは力強く語ります。

ちなみに、お店がある阿賀野市の安田地区は、波多野さんの奥様の地元。こうして地域とのつながりを持ちながら営業できることに深い縁を感じているそうです。
「地元の方から筍や木の芽、山菜などの差し入れをいただくこともあって、逆に調理法を教えてもらうこともあるんです。周りに温かい方々が多いからこそ、地元は大切にしたいですね。庵地焼や安田瓦の器なども積極的に料理に取り入れていきたいです」
庵地焼の器で豪勢な海鮮丼……ここ安田ならではの文化と美味を一堂に楽しめる日も、そう遠くないかもしれませんね(期待大!)。波多野さん、ごちそうさまでした!

食堂なみ丸
店名 | 食堂なみ丸 |
---|---|
住所 | 阿賀野市保田6076-2 |
地図 | |
アクセス | JR磐越西線 馬下駅から車で約14分 JR羽越本線 水原駅から車で約15分 磐越道 安田インターから車で約8分 |
営業時間 | 11:00~14:00、17:30~21:00 |
定休日 | 日曜、第2・4の月曜 |
電話番号 | 0250-47-3658 |
HP | https://shokudo-namimaru.com/ |
SNS | Instagram: https://www.instagram.com/namimaru20241028/ |
※各種情報は原則記事公開時のものです。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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おすすめポイント
私のおすすめはランチメニューの「海鮮丼」。ネタとご飯のおいしさ、お味噌汁のバランスの良さが抜群です!ネタはたっぷり乗って、とにかく豪華です。
海鮮丼以外の料理の味も抜かりなく、店主・波多野さんの日本料理の腕は確かだなといつも感じています。
海鮮丼は1,500円と2,000円の2つがありますが、せっかく訪ねるならぜひ2,000円の方を味わってみてくださいね!