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お客様とともに創る驚きと感動の一杯 ひんやり甘いしあわせを 五泉から全国へ、世界へ

お客様とともに創る驚きと感動の一杯ひんやり甘いしあわせを五泉から全国へ、世界へ

ごせんgosen
伊藤屋ごおり/割烹・仕出し 伊藤屋

伊藤 彰規 (いとう あきのり)さんの自己紹介

1993年、五泉市(旧村松町)生まれです。東京の調理師専門学校を卒業後、東京ディズニーランド®ホテルのレストランや表参道のイタリアン、ビストロで経験を積みました。2019年にUターンをして家業の伊藤屋へ。現在は料理長であり、「伊藤屋ごおり」をメインで担当しています。

PROLOGUE

「どうせ私の事好きなんでしょ」

「じゃなきゃ一緒にいない」

「私を元気づけて」

「いいんだよ~それが君の出した答えなら~」

懐かしい青春時代を思い出して…はたまたトレンディドラマの見すぎで…なんだか甘酸っぱいセリフを言ってしまったごっつぉライターの私……ではありません(笑)!これは私のセリフではなく、ある食べ物に付けられた名前なんです。

ひんやり冷たく、口に運ぶとすぐに溶けてなくなる、あまーいスイーツと言えば?

※ご提供画像

そう、かき氷です!

※ご提供画像

ユニークなネーミングに加え、思わず写真を撮りたくなるような映えるビジュアル。そして何よりも、一度食べると忘れられない感動のおいしさ。

※ご提供画像

夏だけでなく冬も、そして新潟県内に限らず全国から多くのファンが押し寄せるこの店は、今や、新潟を代表するかき氷店の一つと言っても過言ではありません。

それは、カフェでしょうか、スイーツ店でしょうか?

いいえ、割烹なんです!

今回は、塚野刺繍株式会社の塚野さん母娘からご紹介いただいた、「割烹・仕出し 伊藤屋(以下、伊藤屋)」さんにお伺いしてきました。

割烹でかき氷を提供したきっかけや、オリジナリティ溢れるメニューが生まれた理由について、伊藤屋の料理長であり、かき氷部門「伊藤屋ごおり」の立役者である伊藤彰規さんに、たっぷりとお話をお聞きしてきました。

私、以前からSNSで伊藤屋ごおりを見ていて、ずーっと食べてみたかったんです!

INTERVIEW

見た目だけじゃない、こだわりのかき氷

五泉市中心部から南へ車で約15分、旧村松町の村松商店街へやってきました。伊藤屋があるのは、この商店街から一本横に入った通り。

(写真上)伊藤屋の外観。奥が村松商店街
(写真下)駐車場は商店街沿いにあります

元々は鮮魚店からはじまり、割烹へと姿を変え60年以上。法事、慶事、会食などの大切なシーンで、地域の人たちに長年愛されてきた老舗店です。

現在は割烹とかき氷、それぞれの営業日を設けています。そのため、おでかけの際は前もって営業日や時間をSNSで確認してくださいね。

まずは、取材前にかき氷をいただきます。ワクワク♪

取材に伺ったのは7月下旬頃。現在はメニューが変わっています。

かき氷部門「伊藤屋ごおり」は夏季だけでなく、通年で提供しています。季節によっては定番メニューがありますが、どんどん入れ替わるので訪れるたびに新たな出会いが待ち受けています。季節の野菜やフルーツ、伊藤さんが出会った食材、お客様からのリクエストなどによって、新メニューが登場していくのだそうです。

今回は、伊藤屋ごおりの代表格であり夏の定番メニューをお願いしました。どんなかき氷が登場するのでしょうか……!

「お待たせいたしました。〈#思い出のスイカ〉です」。

想像を上回る見た目のかわいらしさに、思わず歓声を上げたごっつぉLIFE編集部一同。取材を忘れて各々に写真を撮り始めちゃいました(笑)。

それでは、念願の伊藤屋ごおりを実食!

口に含むと瞬く間に溶けてなくなるフワフワな氷。スイカの果汁とやさしい甘さがスーッと体に染み渡ります。おいしい~!!

下は抹茶ミルク、上はフレッシュなスイカソースでその相性に驚きました。スイカと抹茶がこんなに合うなんて。少しほろ苦いチョコチップと、カットされたスイカは食感のアクセントに。そして隠し味の岩塩がスイカの甘さを引き立てています。スプーンを進めるごとに、味わいや食感の変化を楽しめ、最後の一滴までおいしくいただきました。こんなワクワクするかき氷に出会ったのは初めてです!

「2杯ご注文される方や毎日ご来店される方もいらっしゃいます。写真映えを意識して、味を犠牲にしたくないので、おいしさが第一ですね。新メニューの考案には、何回、何十回も試食をして最もおいしいバランスを探ります。氷の削り方も季節によって変えますし、最初のスプーンひとさじから最後のひとさじまで、どんな風に楽しんでもらいたいかということも考えながら仕立てていきます」と伊藤さん。その妥協しないこだわりが、感動のおいしさを生み出しているのですね。

今年で伊藤屋ごおりを始めてちょうど5周年。割烹の営業とは違った、若者層も数多くいらっしゃるそうです。割烹でかき氷、そもそもどうして始めることになったのでしょうか?

オリジナルグッズも販売。写真は、東京のイラストレーターさんが描き下ろした5周年記念オリジナルTシャツ

老舗割烹の新たな挑戦

伊藤さんは、東京の調理師専門学校を卒業後、東京ディズニーランド®ホテルや表参道のイタリア料理店、新宿のビストロなどで経験を積み、2018年に家業の伊藤屋に入りました。

「ホテルではホスピタリティを徹底的に、イタリア料理店では野菜料理やデザートを、そしてビストロでは魚料理を学びました。ですので、戻ってきた頃は東京での経験を活かし、コース料理の一部に洋食を取り入れてみたり、洋食だけのコースを提供したりしていました。

そのうち、コロナが蔓延し始めて割烹の仕事がストップしてしまったんです。すると、世の中でテイクアウトの需要が出てきてうちも始めたのですが、この先のことを考えると長くは続けられないと……。そこで家族で話し合って新たな道を模索したんです」と当時を振り返ります。

割烹の敷居を下げ、お手頃なランチの営業をするという考えもあったそうですが、伊藤さんがこだわったのは「遠方からでもわざわざ足を運びたくなる店にする」こと。新潟市内から車で約1時間かかるこの五泉の地に、どうしたら足を運んでもらえるか、徹底的に考えたと言います。

「僕の妹が、東京の有名かき氷店に勤めていたことをヒントに、洋食やデザートを学んできた自分の経験を活かして、どこにもないかき氷を作ろうと思いました。そして、かき氷を通じて、若い世代の方々にも割烹という場所に気軽に足を踏み入れてほしいと思ったんです。

すると、SNSでの発信がかき氷好きの人たちの目に留まり、食べて美味しいと口コミが広がり、様々なメディアで取材をしていただき、瞬く間に広まっていきました。割烹でかき氷というギャップもよかったのかもしれません。伊藤屋ごおりを始めて5周年を迎え、おかげさまで多くのお客様に支えられています」と伊藤さん。

評判が評判を呼び、ある年の夏の混雑時には4時間待ちになったこともあったとか!現在はオンライン受付システムを導入し、その日の混雑状況が来店前に分かるようになっています。

そして伊藤屋ごおりの人気の理由には、おいしさともう一つ大事なことがありました。

ファンとともに歩み、唯一無二を創る

伊藤さんがかき氷を始めようと思ったときに決めたことが2つありました。1つ目が、わざわざ足を運んでもらうために、伊藤屋でしか食べられないおいしいものを提供すること。2つ目が、ファンを作ること。

「かき氷を夏場だけのものでなく、他の季節も楽しんでもらえるものにしたいと考えたときに、ファンを作りたいと思ったんです。ですので、お客様一人ひとりに丁寧に接客をして顔を覚えることや、お客様の声を聞くことを大切にしてきました。どんなものを求めているのか、どうしたら喜んでくれるのか、どんな空間だったら心地の良い時間を過ごせるのか、ということを徹底的に考えて。そのうちに、仲良くなったお客様が友達や恋人、家族を連れて、季節を問わず真冬でもご来店くださるようになったんです」。

2023年の12月に提供していたクリスマスかき氷 ※ご提供画像

また、伊藤さんはかき氷に込める世界観も大切にしています。

「夏場はわりとスタンダードなメニューが多いのですが、それ以外の季節はストーリー性があるようなメニューにしています。〈僕から君への恋文〉とか〈初恋の味〉などちょっと変わったネーミングにしているのは、そのかき氷を食べた時にその人によって感じ方が変わるからなんです。同じかき氷でも人によってはすごく甘く感じるかもしれないし、ちょっと苦く感じるかもしれない。お客様のこれまでの人生が反映された、そんな世界にひとつだけのかき氷を提供したいんです」。

伝票代わりの商品札には、お客様からのメッセージが

伊藤屋ごおりの根底にあるのは、“お客様に喜んでほしい”という相手を思う、思いやり。そのための徹底的なこだわりと努力が、おいしさ、楽しさ、接客、空間づくりのすべてにつながり、唯一無二のかき氷を生み出しています。

EPILOGUE

割烹発のかき氷を、五泉から世界へ

「五泉市と言えば……?」

ニット産業、野菜、季節の花々、名所、様々なものがありますが、今やここに「かき氷」が並んでもおかしくはないぐらい、その名を轟かせている「伊藤屋」。

伊藤屋を訪れたお客様が市内の観光スポットを訪れたり、買い物をしたり、気がつけば地域を盛り上げる存在に。

また2023年には、塚野刺繍株式会社の塚野紗羅さんら同じ出身中学の友人とともに、衣・食・健を楽しむイベント「LIFE is FUN~人生は楽しい~」を企画。新潟市内の会場を貸し切り、刺繍屋・かき氷屋・整体という異業種で開催し、大盛況で幕を閉じたそうです。

「正直、地域を盛り上げたいという思いがあってやってきたわけではなくて、コロナ禍を経てとにかく生き残っていくために必死でした。毎日必死でやり続けていたら、いつの間にかお客様がたくさん来てくださるようになって、地域にお返しできるようになってきたんです。若い子たちに、『五泉で頑張っている人たちがいるよ』ということを知ってもらうことで、何かこの地域で働くことに少しでも希望を与えられたら」と思いを語る伊藤さん。

2024年3月に販売した、いちごを贅沢に使ったかき氷「安田農園プレミアム」※ご提供画像

最後に、今後の夢をお聞きしました。

「いつか海外でかき氷を提供してみたいですね。甘いものは人を幸せにすると思っているので、国境を超えて喜んでもらいたいです」。

人を楽しませたい、喜ばせたい、笑顔にしたい、そんな思いを一杯のかき氷に込めて。お客様とともに、伊藤屋ごおりはますます進化していきます。

伊藤さんの特別なこと、
伊藤屋ごおりが生まれたきっかけ、
かき氷へのこだわり、
お客様への思い、
たっぷりと教えていただきました!
ごっつぉさまでしたー!!

伊藤さんの#マイごっつぉ

滝谷 慈光寺

伊藤さんのマイごっつぉは、五泉市蛭野にある曹洞宗の名刹「滝谷 慈光寺」です。「何か新しいことを始める時や、思考をフラットにしたい時にお参りをしに行きます。自分から行こうと思う時もあれば、不思議なことになんだか呼ばれて行くというような感覚の時もありますね。慈光寺さんに行って、リセットして、良い氣をもらって帰ってくるという、僕にとってのパワースポットです。正直、秘密にしたいスポットなんですけどね(笑)」と伊藤さん。実は私、このお話を聞いて慈光寺さんに行ってみたくなり、後日お伺いしてきたんですよ!そちらのレポートは、次週のごっつぉLIFEこぼれ話で。伊藤さん、素敵なスポットを教えてくださり、ありがとうございました!

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「どれを食べてもおいしい!」知る人ぞ知る五泉の名農家家族と、お客様と、はぐくむ絆

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伊藤屋ごおり/割烹・仕出し 伊藤屋

店名伊藤屋ごおり/割烹・仕出し 伊藤屋
住所新潟県五泉市村松甲2169-6
地図
アクセスJR五泉駅から車で約12分
営業時間伊藤屋ごおり:営業日&営業時間はSNSで確認を(席予約不可)
仕出し・割烹 伊藤屋:要予約
定休日不定休
電話番号0250-58-6231
HPhttps://gosenshi-itouya.gorp.jp/
SNSInstagram: https://www.instagram.com/ito_ya1108/
X: https://x.com/ito_uya1108
備考●伊藤屋ごおり:当日のオンライン受付はInstagramで確認を

●塚野刺繍株式会社-五泉市の刺繍会社
https://gozzo-line.com/gosen/8674/
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