
「にいがた」と「あいづ」を中心に、地域の誇りや宝物を支える人々の物語をご紹介してきた「ごっつぉLIFE」。
これまで100人を超える方々との出会いを通じて、地域や文化の継承者、地域の新しい価値に取り組む方々の情熱や知恵、その土地の魅力を伝えてきました。
そして、ごっつぉLIFEでは魅力の発信に加え、これまで登場いただいた方々が新たなつながりや交流を持てる場として、登場者間交流も実施しています。今回はその様子をお伝えする第4弾として、今年度実施した2件の交流をご紹介いたします!
まず、ご紹介するのは、1月に実施した、阿賀野市を中心に新潟の特産品を発信する「道の駅あがの」の坂井 文(さかい あや)さん(ごっつぉLIFE阿賀野 2023.6.14参照:https://gozzo-line.com/agano/5385/)と、海岸沿いの砂丘地で四季を感じる野菜を栽培する「すずまさ農園」堀将大(ほり まさひろ)さん、堀美鈴(ほり みすず)さん(ごっつぉLIFE新潟 2023.5.31参照:https://gozzo-line.com/niigata/5132/)の登場者間交流です。

新潟市西区の海岸線沿いにある、すずまさ農園の倉庫内にて行われた対談。今回の交流は、道の駅あがの駅長・坂井さんが、すずまさ農園の取り組みに関心を持ち、実際にどんな思いで野菜づくりをしているのか話を聞きたいという思いから、実現しました。
「阿賀野市は、稲作中心の地域で米の生産量は多い一方、野菜の生産者が少ないという課題を抱えています。そのため、阿賀野市外の地域の農産物にも目を向け、県内外から訪れるお客さまに、一年を通して新潟の旬のおいしさを届けたいと思っています」と坂井さん。
こうした状況の中で出会ったのが、土づくりからこだわり、独自ブランドも展開するすずまさ農園でした。

すずまさ農園では市場出荷を行わず、飲食店や小売店へ届けることを前提に品種や栽培方法を決めています。砂丘地の特徴を活かして、とうもろこし、にんじん、カブ、ネギなどの野菜を栽培していますが、中でもブランドかぼちゃ「ikka」は、一株一果で育てることで甘みを凝縮させた同園の看板商品です。
さらに「おいしい」という言葉の解釈の違いによる行き違いを経験したことから、同園としてのおいしさの基準を言語化し、目指す味わいを明確にして、それに合わせて肥料や管理方法を選んでいるといいます。

この説明に真剣に耳を傾け、売り手の立場として共感する坂井さんたち。背景を知るほど、その良さを伝えたくなるという点で、思いが重なる場面が見られました。
さらに、会話は具体的な納品の話にも及び、単なる仕入れ先の検討ではなく、どのように農産物の価値を伝えていくかという視点で話が深まっていきました。
対話の中で見えてきたのは、生産者はおいしさを言葉にして届けたい、販売者はその思いを理解した上で消費者に伝えて販売したいという共通の思い。「作る側」と「売る側」に分かれるのではなく、両者が同じ温度で消費者へおいしさを届けようとしている姿が印象的でした。

続いてご紹介するのは、2月に実施した、五泉の暮らしに寄り添い世代をつなぐ「渡六菓子店」渡辺 修(わたなべ おさむ)さん、渡辺 東子(わたなべ とうこ)さん(ごっつぉLIFE五泉 2024.1.10参照:https://gozzo-line.com/gosen/7165/)と、西洋式磁器上絵付で日常に小さな喜びを添える「Rara iuvant(ラーラ・ユァント)」長谷川 怜子(はせがわ れいこ)さん(ごっつぉLIFE新潟 2024.3.27参照:https://gozzo-line.com/niigata/7802/)の登場者間交流です。

二つ目の交流は、「ティールームで長谷川さんによる絵付けのワークショップを開催できたら」という渡六菓子店の奥様・渡辺東子さんの思いがきっかけで、開催するに至りました。
新潟市西区でポーセリンペインティングという、西洋式磁器の上絵付教室を主宰する「ラーラ・ユァント」の長谷川さんが渡六菓子店を訪れ、机の広さなどを確認。そして、自身が描いた作品を渡辺さんご夫妻にお見せしながら、改めて手法や完成までの工程について説明しました。

「わぁ……なんて素敵なのでしょう!」目をきらきらと輝かせながら長谷川さんの作品に釘付けになる渡辺さんご夫妻。実は、東子さんは、以前からヨーロッパの伝統的な陶磁器を収集しており、陶磁器や上絵付けにとても強い関心を持っていました。そして、修さんも東子さんの影響で興味を持ち、ご夫妻で陶磁器メーカーのミュージアムにでかけたり、イベントに参加したりと関心を深めてきたそうです。
長谷川さんは、「マイナーな分野なので共感してもらえるのがうれしいですね」と思わず笑みがこぼれます。
飾皿ではなく、食器として使用することを前提に描かれる淡い絵付けや、料理を盛って完成するという考え方が説明されると、渡辺さんご夫妻は器を手に取りながら興味深く見入る様子を見せていました。

その後、実際にティールームで開催する場合の進め方や段取りなど具体的な話に。必要な机の配置、道具のスペース、焼成後の受け渡し方法などが確認され、実現に向けて大きな一歩が踏み出されました。
ティールームをケーキやお茶を提供するだけでなく、学びや楽しい時間を通して地域の人々が交流できる場にもしたいと、さまざまな企画を考えている渡辺さんご夫妻。また、まだまだ新潟で知られていないポーセリンペインティングの世界を少しずつ広め、食事時間をより愉しむ提案をしたいという思いを抱く長谷川さん。
好きなものを共感し合うことから始まった対話が、新たな楽しみへとつながる時間となりました。

今回の交流会の参加者の皆さんからも感想をいただきました。
「阿賀野の良さを表現する加工品の開発や販売方法に多くの刺激をいただきました。熱意をもって商品・地域の良さを伝えてもらえるのは、生産者の励みになります。私たちもどんなことができるか、楽しみながら考えていきたいと思います」(すずまさ農園 堀さんご夫妻)
「直接お会いし、お話をさせていただきとても素敵な時間となりました。また、ご夫妻の温かさや優しさ、農業への思いを強く感じることができました。今はインターネットの時代で、何でも検索したらある程度の情報を得ることはできますが、顔を合わせてお話することの素晴らしさを改めて感じる交流となりました」(道の駅あがの 坂井さん)
「長谷川様とお話しして、ポーセリンペインティングから広がる楽しさや可能性を感じました。今後も交流を続けたいと思います」(渡六菓子店 渡辺修さん)
「素晴らしい技術に感激いたしました。和やかに打ち合わせができましたのも、ひとえに長谷川様のお人柄の賜物と感じております。ワークショップの実現を楽しみにしております」(渡六菓子店 渡辺東子さん)
「初めてのことで緊張もありましたが、こちらの想いを皆さまに丁寧に汲み取ってもらえて嬉しかったです。あっという間の交流会でした」(ラーラ・ユァント 長谷川さん)
今回の二組の交流では、分野こそ異なるものの、つくる人と届ける人が互いの思いを知ることで、新たな可能性が見えてくることを感じさせてくれました。
これからもごっつぉLIFEは、登場者同士の交流を通じて地域の魅力が広がっていくきっかけを紡いでいきます。このつながりから、どんな「ごっつぉ」が生まれるのでしょうか。今後の展開にもぜひご注目ください!
今回交流したごっつぉLIFE登場者の皆さまの記事もぜひご覧ください!
・阿賀野市を中心に新潟の特産品を発信する「道の駅あがの」の坂井 文(さかい あや)さん
(ごっつぉLIFE阿賀野 2023.6.14参照:https://gozzo-line.com/agano/5385/)
・海岸沿いの砂丘地で四季を感じる野菜を栽培する「すずまさ農園」堀将大(ほり まさひろ)さん、堀美鈴(ほり みすず)さん
(ごっつぉLIFE新潟 2023.5.31参照:https://gozzo-line.com/niigata/5132/)
・五泉の暮らしに寄り添い世代をつなぐ「渡六菓子店」渡辺 修(わたなべ おさむ)さん、渡辺 東子(わたなべ とうこ)さん
(ごっつぉLIFE五泉 2024.1.10参照:https://gozzo-line.com/gosen/7165/)
・西洋式磁器上絵付で日常に小さな喜びを添える「Rara iuvant(ラーラ・ユァント)」長谷川 怜子(はせがわ れいこ)さん
(ごっつぉLIFE新潟 2024.3.27参照:https://gozzo-line.com/niigata/7802/)