
こんにちは!ごっつぉLIFE編集部です。
すてきな人や場所、ものとの出会いやご縁があると、心がワクワクしたり、自分も頑張ろうと思えたり、「あぁいいひとときだったなぁ」なんて振り返ってしまうもの。
思い出に浸る時間もまた楽しいものですよね。
これまでの取材を振り返る「ごっつぉライターのこぼれ話」では、取材のこぼれ話から、登場いただいた方々に聞いた地域のお話、ライターが感じたことなど、つれづれなるままにご紹介しちゃいます。
早速、新潟市東区の「阿部仏壇製作所」の吉田 達洋さん、香那子さんから始まったご縁を振り返ってみましょう。
目次

新潟市東区の木工団地にある「阿部仏壇製作所」。こちらは木工製品や雑貨を販売するお店と工房が一緒になっていますが、訪ねてみてまず驚いたのは、店内の明るい雰囲気でした。お仏壇のお店と聞くと、どこか厳かなイメージを持っていましたが、阿部仏壇製作所のお店は木の温もりに満ちた、まるでおしゃれなセレクトショップのようでした。三代目の吉田 達洋(よしだ たつひろ)さんと香那子(かなこ)さんご夫妻が温かく迎えてくださり、お二人の誠実なものづくりへの姿勢が、この空間そのものに表れているように感じました。
印象的だったのは、伝統的なお仏壇の技術を活かしながら、現代の暮らしに寄り添う木工雑貨ブランド「KOUGI」や「木育」の活動です。香那子さんが「木育インストラクター」としてワークショップを開き、子どもたちに木の魅力を伝えているお話を聞き、お仏壇という「供養」の文化だけでなく、新しい命の誕生を祝う「出産祝い」まで幅広く手がけている点も、「木」の可能性や価値を考えさせられる機会になりました。
古い伝統を守りつつも、新しい価値を吹き込み、地域や次世代へと繋いでいくお二人の挑戦。「誠実にものをつくれば道は開ける」という達洋さんの信念には、どんなことにも通じることだと強く実感しました。そして、おしゃべりが大好きというお二人との会話も、とっっても楽しかったです(笑)。

吉田香那子さんにご紹介いただいたのは、新潟市東区の工業団地の一角にある「Bond…(ぼんど)〜みんなの社員食堂〜」。オーナーの吉川 理恵(よしかわ りえ)さんが、近隣で働く「ランチ難民」を救いたいという想いから始めたお店です。店内は大きな倉庫を大胆にリノベーションしており、むき出しの梁や鉄製の家具が調和した、無骨ながらも温かみのあるおしゃれな空間でした。
今回は看板メニューの「牛すじカレー」をいただきましたが、手間暇かけて煮込まれたその味は、牛すじの旨みが感じられる絶品!「日常的に使ってほしい」という吉川さんの思いが、600円というリーズナブルな価格に込められています。
店名の「Bond(ボンド)」には、人と人を繋ぐ接着剤という意味が込められています。作業着姿のお客さんたちが自然と会話を交わし、顔見知りになっていくこともあるそうです。ここはお腹を満たすだけの場所ではなく、地域のつながりを作る大切な拠点なのだと感じました。吉川さんの優しい笑顔に、私もパワーをたくさんいただきました!

吉田香那子さんからご紹介いただいたのが、「新潟今昔(こんじゃく)写真」の代表理事を務める富山 聡仁(とみやま としひと)さんです。富山さんが取り組んでいる「新潟今昔写真」とは、スマートフォンのアプリを使い、あらゆる場所の昔の写真と現在の風景に重ね合わせて見ることができるというもの。古い写真に宿る街の記憶を次世代へ繋ぐプロジェクトです。
富山さんとお話しして特に心に残ったのは、街の変化を衰退ではなく、進化と捉える前向きな視点です。かつて商店街としてにぎわった街が、今はオフィスや住宅、教育環境が整うエリアへと役割を変えている。その変化を肯定しつつ、土地の文脈を大切にしようとする姿勢に深く共感しました。
「連続性のある街の発展」を願う富山さんの熱い想いに触れ、私も普段見慣れた景色の中に隠れている新しい物語を、もっと探してみたくなりました。街の過去と現在、そして未来を繋ぐ富山さんの活動は、これからの新潟をより豊かに彩ってくれそうです。「新潟今昔写真」のアプリも、皆さんぜひDLして試してみてください!

最後にご紹介いただいたのは、西堀通の四つ角にある老舗「笹川餅屋」の笹川 太朗(ささがわ たろお)さんです。笹川さんと阿部仏壇製作所の吉田達洋さんは中学時代からの幼馴染だそうで、達洋さんは「うちは太朗のお店でしか、笹団子は買いません!!」と断言されていました。
取材で特に興味深かったのは、新潟名物として誰もが知る「笹団子」の知られざる歴史についてです。かつては各家庭で作る郷土食だった笹団子を、新潟土産の定番商品へと発展させた一人が、笹川さんの祖父にあたる四代目の勇吉さんでした。私たちが当たり前のように接している新潟の食文化に、笹川餅屋の歴史と情熱が関わっていると知り、「これはぜひいろんな方に知ってほしい!」と記事の執筆にも力が入りました。
笹川さんの作るお餅には、伝統を繋ぐ責任感と、街への温かな想いがぎゅっと詰まっています。取材後にはお餅を買い込んで、心もお腹も満たされるひとときとなりました。
今回の新潟市シリーズは、新潟市東区から新潟市中央区へとつながったご縁をご紹介してきました。
富山さんと笹川さんを訪ねた際には、お二人から新潟の街の今と昔についてお話をお聞きし、私自身、新潟市の街の移り変わりを思い起こす機会になりました。小さい頃、両親の買い物に付き合わされて嫌々古町や東堀通を歩いたこと、高校生・大学生の頃は新潟市にしか売っていない服や雑貨を求めて、NEXT21に入っていたラフォーレ原宿新潟店、カミーノ古町、WITHビルへ出掛けたことなど、さまざまな思い出があります。
社会人になってからは20年以上、新潟市に住んでいますが、その頃に比べても街はずいぶん変わったように感じます。そんなわけで今回は取材を終えた後に、懐かしい気持ちになって、本町通を散策してきました。
平日の雨の日でしたが、本町通の「ぷらっと本町」の商店街には買い物をする人たちの姿が見られました。鮮魚店や八百屋、花屋、お惣菜のお店、昔ながらの傘専門店や学生服のお店が並び、露店で野菜や乾物、お煎餅なども売られています。かつてのイトーヨーカドーはロピアに生まれ変わりましたが、新旧のお店が入り混じる独特の空気感に、自然と足取りが軽くなります。

20年前、この近辺で一人暮らしを始めた私にとって本町通はまさに「我が家の台所」でした。仕事帰りや休みの日に足を運んだのが懐かしくなりました。また、本町通と交差するように長屋が続く「人情横丁(本町中央市場商店街)」は、1951年(昭和26年)に設立された市内最古の商店街の一つで、戦後に堀を埋め立てた場所に露店が集まってできたのが始まりだそう。この日は定休日のお店が多くて残念でしたが、レトロな人情横丁を巡るのも楽しいですよ!

さて、こぼれ話と称して、私の今回の最大の目的は「青海ショッピングセンター」で食事をすること。こちらは鮮魚店や食事処が立ち並ぶ市場のような雰囲気で、新潟市民の台所として親しまれています。この活気あふれる雰囲気が昔から大好きなのです!ショッピングセンター内の「鈴木鮮魚」や「丼やいし井」、中華料理「鵬龍」などでは食事を楽しむこともできます。


この日は「鈴木鮮魚」さんで海鮮丼をいただきました!天然ぶりやマダイ、ウニ、コウイカ、マグロなど、贅沢に盛られた旬の魚介はどれも身が引き締まっていて、一口ごとに新潟の豊かさを噛み締めました。

平日のお昼時でしたが、店内は赤ちゃんを連れた若いご夫婦や年配のご夫婦、女性グループや家族連れで大にぎわい。昼からお酒を楽しむ方の姿もあり、こういう光景にお目にかかれるのもこの場所ならでは。
本町通から少し歩けば、老舗料亭「鍋茶屋」がある鍋茶屋通があり、そこから小路を歩くと西堀、古町、東堀にも繋がります。すべてが徒歩圏内でありながら、一本通りや小路を歩くごとにガラリと表情を変える新潟市の街なか。歴史ある街並み、そこに根付く人々の日常が垣間見えるのが魅力だと感じています。皆さんもぜひ、ふらりと新潟の街を楽しんでみてください。
【参考】
にいがた人情横丁
https://www.ninjo-yokocho.com/
鈴木鮮魚
https://www.suzuki-sengyo.com/
