
林 美樹 (はやし みき)さんの自己紹介
新潟県五泉市出身です。飲食店運営会社で現場業務から店舗の運営企画まで幅広い経験を積み、その後独立して広告業を開業しました。ご縁があり2024年4月より道の駅国上の駅長に就任。趣味は、おいしいお酒とグルメを求めて旅をすること。神社巡りも好きなんですよ。
INTERVIEW
独学で学び得た多彩な経験

新潟県燕市にある「自然と遊ぶ道の駅SORAIRO国上(以下、道の駅国上)」。2022年に大規模リニューアルをし、その名の通りバーベキューやデイキャンプエリアを備えた自然遊びを満喫できる施設として生まれ変わりました。
現在、駅長を務める林 美樹(はやし みき)さんは2024年4月に就任し、リニューアル後では2代目の駅長。しかし意外なことに、林さんは同施設での勤務経験がなく、観光施設での業務も未経験でした。

「20歳で飲食店運営会社に入社し、約20年間勤務しました。当初は調理や接客といった現場業務から始まり、やがて新店舗の運営企画も担当するようになりました。店舗のロゴ、メニュー、チラシ、動画制作、広報業務まで一手に引き受けていましたね。Webデザインについては完全に独学で勉強したんです」
林さんの在籍していた会社は、ピーク時は20店舗以上を展開。規模もジャンルもさまざまな形態の新規出店に際し、林さんはコンセプト策定から店舗デザイン、メニュー開発、価格設定、ターゲット設定まで、構想を現実化する重要な役割を担っていました。
2019年の退職後、林さんはフリーランスとして広告業を開始。県内レジャー施設のクラウドファンディングプロジェクトに参加し、Webページ制作や動画撮影を手掛けました。
運命の出会いと駅長就任への道

運命的な出会いが訪れたのは、2023年の夏。仕事で縁があり、道の駅国上に訪れる機会がありました。
「初めて訪れたとき、これまで経験したことのない道の駅で本当に驚きました。どのエリアも楽しさに溢れていて」と林さんは振り返ります。この時点では、まさか自分が駅長になるとは想像もしていませんでした。

「それから数カ月後に、初代駅長の退任に伴う新駅長募集のタイミングで知人から『道の駅国上が新駅長を募集している』と紹介を受けました。まさか自分が駅長だなんて……と最初は迷いましたが、すぐにやってみたいという気持ちに変わりました。初めて訪れた際、前駅長の加藤はと子さんがとても楽しそうに働いていらっしゃる姿が印象的だったので、私も挑戦してみたいと思ったんです。私のモットーは“開かれた道は進む”。きっと全ては必然なタイミングでやってくるんですよ」
こうして2024年4月にバトンを受け継ぎ駅長に就任。しかし、林さんにとって初めての仕事ばかりで、全てが手探りの状態からのスタートでした。

「実際に業務を始めてみると、想像以上に大変で(笑)。駅長でありながら、何も分からないところからのスタート。周りに教えてもらい、助けてもらわなければ何もできないので、『すみません教えてください』というスタンスでやってきました。私がなんとか1年間やってこれたのは、本当にスタッフたちのおかげです」と、林さんは感謝の気持ちを込めます。
就任1年目で最も印象深かった出来事を尋ねると、2つの回答がありました。1つ目は、来場者が道の駅国上で心から楽しそうに過ごしている姿を目にすること。2つ目は、自身の誕生日にスタッフからプレゼントをもらったこと。未経験から挑戦した林さんにとって、お客さんの笑顔やスタッフたちの温かな心遣いに触れることは、何よりも嬉しい瞬間でした。
EPILOGUE
燕エリアの玄関口として地域の魅力を発信

駅長に就任して1年が経ち、ようやく年間を通した業務の流れを把握できたという林さん。道の駅国上で仕事をする中で、この地域の魅力も深く感じるようになりました。
「燕市は何と言ってもものづくりのまちです。この素晴らしい産業を持つ燕市の玄関口として道の駅国上がその魅力を発信し、訪れる人と地域をつなぐ架け橋になれればと考えています」と林さん。
毎年秋に開催される「燕三条工場の祭典」は、燕三条地域の有名企業を一斉開放するオープンファクトリーイベントです。昨年は道の駅国上で祭典開催前のワークショップを実施しました。今年は開催前に加えて開催期間中も、PRやイベントを企画しているとのこと。全国、ひいては世界から訪れる人たちに対し、道の駅ならではの発信力で年に一度の祭典を盛り上げます。

「初めてここを訪れたとき、働いている人も訪れる人も皆が楽しそうに過ごしている姿が印象的でした。これからも道の駅国上は、いつ訪れてもワクワクできる場所でありたいと思います。そして、この地域の魅力も発信し続けていきたいです」と、林さんは熱い想いを語ります。
単なる通過点ではなく、わざわざ訪れたくなる魅力があるのは、ここでしか味わえない特別な体験があるからこそ。地域の顔として燕市の人々とともに、さらなる進化を続ける道の駅国上から今後も目が離せません。
NEXT EPISODES
最後に、県央エリアの魅力的なお二人を、林さんからご紹介いただきました。
工場の祭典実行委員会専務理事 結城靖博さん
1人目は、工場の祭典実行委員会専務理事の結城靖博(ゆうきやすひろ)さん。三条市で155年続く老舗料亭「遊亀楼 魚兵(ゆうきろう うおひょう)」の代表取締役やニート支援内職斡旋会社「Connection」、株式会社燕三条の代表を務めるなど、マルチに活動されています。
「あまり詳しくは存じ上げないのですが、結城さんってお仕事だけでなく、色々な活動をしていらっしゃるんですよ。一日のスケジュールはどうなっているんだろう?と思うぐらい、周りからもバイタリティがすごい方だと聞いていて。なかなかゆっくりお聞きするタイミングがなかったので、この記事を通して結城さんのことが知りたくて(笑)」と林さん。
承知しました! 林さんの代わりにごっつぉLIFE編集部がしっかりとお聞きしてきます。
写真と珈琲 SIIKS 歸山芳文さん
2人目は、燕市の宮町商店街でカフェ併設の写真スタジオを営む、「写真と珈琲 SIIKS(シイクス)」の歸山芳文(かえりやまよしふみ)さん。
「歸山さんはご自身のスタジオだけでなく、スタジオの外を出てさまざまなイベントを企画しているんです。道の駅国上でもワンコイン撮影会をしたり、子どもが親を撮るカメラマン体験会をしたり、アイデアがとってもおもしろいんですよ」
歸山さんと言えば、今春のごっつぉLIFE県央編でご紹介した「小さな花屋Tette」の水沼さんと共に「まんまるしぇ」を主催されている方ですね!これはご縁を感じます。
結城さんと歸山さんのエピソードも、どうぞお楽しみに。
